航空自衛隊形態管理規則を次のように定める。

航空自衛隊形態管理規則

目次

第1章 総則(第1条−第6条)

第2章 職責(第7条−第10条)

第3章 形態管理の実施

第1節 形態の識別(第11条−第14条)

第2節 形態の変更管理(第15条・第16条)

第3節 形態の把握(第17条・第18条)

附則

第1章 総則

(趣旨)

第1条 この達は、航空自衛隊における形態管理に関して必要な基本的事項について定めるものとする。

(適用)

第2条 この達は、開発段階、製造取得段階又は運用段階の各段階にわたって、第6条に規定する兵器システムに適用する。

2 兵器システムの形態管理については、次の各号に掲げる訓令等(以下「関連規則等」という。)に定めるところによるほか、この達の定めるところによる。

(1) 装備審査会議に関する訓令(昭和29年防衛庁訓令第17号)

(2) 装備品等の制式に関する訓令(昭和29年防衛庁訓令第27号)

(3) 装備品等の標準化に関する訓令(昭和43年防衛庁訓令第33号)

(4) 装備品等の技術研究開発に関する訓令(昭和50年防衛庁訓令第48号)

(5) 航空自衛隊調達規則(昭和36年航空自衛隊達第13号)

(6) 航空自衛隊技術指令書規則(昭和43年航空自衛隊達第26号)

(7) 航空自衛隊物品管理補給規則(昭和43年航空自衛隊達第35号)

(8) 航空自衛隊装備品等整備規則(昭和46年航空自衛隊達第10号)

(9) 航空自衛隊装備品等技術変更提案規則(昭和46年航空自衛隊達第32号)

(10) 航空自衛隊装備品等品質管理規則(昭和51年航空自衛隊達第15号)

(11) 航空自衛隊の研究開発業務の運営に関する達(平成3年航空自衛隊達第20号)

(12) 航空自衛隊の防衛力整備等計画に関する達(昭和61年航空自衛隊達第12号)

(13) 航空自衛隊業務改善提案規則(昭和63年航空自衛隊達第1号)

(用語の定義)

第3条 この達において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号の定めるところによる。

(1) 部隊等 編合部隊、編制部隊及び機関をいう。

(2) 装備品等 防衛庁設置法(昭和29年法律第164号)第5条第13号に規定する装備品等及び当該装備品等の構成部品(電子計算機のプログラムを含む。)をいう。

(3) 兵器システム 特定の運用目的を達成するための中核となる装備品等及びそれに関連する訓練、整備等の器材の総体をいう。

(4) 開発段階 航空自衛隊の研究開発業務の運営に関する達(平成3年航空自衛隊達第20号。以下「研究開発達」という。)第15条第1項に規定する構想、確定及び装備化の段階の総称をいう。

(5) 製造取得段階 兵器システム(関連部品を含む。)の製造(修理を含む。)から取得までの段階をいう。

(6) 運用段階 研究開発達第15条第1項に規定する運用段階で、部隊での使用開始から運用を終了するまでの運用段階をいう。

(7) ライフサイクル 兵器システムの開発、製造取得及び運用の各段階を経て用途廃止までの期間をいう。

(8) 形態 兵器システムの形状、寸法等の諸元、構造(部品、材料等を含む。)、機能、性能及び構成の特性をいう。

(9) 形態文書 形態を記述した運用要求書、要求性能書、技術開発要求書、仕様書、設計書、図面、技術指令書、基準書等の文書をいう。

(10) 形態管理形態の識別、形態の変更管理及び形態の把握に関する一連の管理活動をいう。

(11) 形態管理 品目兵器システムの中で形態管理の対象として選定した品目をいう。

(12) 基本形態 開発、製造取得及び運用の各段階の形態管理の基準又は基点となる形態をいい、形態文書により設定されるものをいう。

(13) 形態の識別 ライフサイクルの各段階に応じ、基本形態を設定し、以後の変更に応じて承認された形態を形態文書として作成及び維持して形態を明確にする一連の活動をいう。

(14) 形態の変更 管理形態の変更に関する要求又は提案(以下「変更提案等」という。)及び変更提案等の検討、評価、採否の決定並びに適用及びそれらの確認を行う一連の管理活動をいう。

(15) 形態の把握 形態の現況、変更等を記録し、提供する一連の活動をいう。

(16) インターフェイス システム内及びシステム間における形態に関する整合をいう。

(17) 製造業者等 兵器システムの製造、修理等に係る業者をいう。

(形態管理の目的)

第4条 形態管理は、運用上の要求の変化又は技術上の進歩に対応して兵器システムの開発、改善を効率的に実施するとともに、製造取得段階及び運用段階における形態の最適化を図り、効果的な運用能力及び後方支援能力を確保することを目的とする。

(形態管理の方針)

第5条 形態管理、運用、後方相互間の密接な連携、調整を保持して、一元的かつ効率的に実施し、次の各号に掲げる事項を重視する。

(1) 形態管理品目の適切な選定による管理活動の重点指向

(2) 兵器システムのインターフェイス及び相互運用性の確保

(3) 製造業者等の技術能力の活用並びに製造業者等に対する指導及び調整の充実

(4) 電子計算機の活用による迅速かつ効率的な業務処理

(形態管理対象兵器システムの指定基準)

第6条 形態管理を実施する兵器システムの指定は、次の各号に掲げる事項を基準とする。

(1) 防衛上主要な兵器システム

(2) 相互に連接して運用し、トータルシステムとしてインターフェイスの度合いが高い兵器システム

(3) ライフサイクルを通じて性能の向上及び継続的改善が図られる可能性が高い兵器システム

(4) 多種の兵器システムで共用される可能性が高いもの

(5) 外国軍隊又は陸、海自衛隊で使用し、かつ、相互に関連性が高い兵器システム

(6) 前各号に掲げるもののほか特に形態管理を実施する必要性が高い兵器システム

第2章 職責

(航空幕僚長)

第7条 航空幕僚長は、形態管理に関し次の各号に掲げる業務を行うものとする。

(1) 形態管理の総括に関すること。

(2) 形態管理を実施する兵器システムの指定に関すること。

(3) 開発段階における形態管理に関すること。

(4) 製造取得段階及び運用段階における関連規則等に基づく航空幕僚長の所掌に関すること。

(5) 陸上自衛隊、海上自衛隊、技術研究本部、調達実施本部及び他省庁並びに外国軍隊との調整に係る基本的事項

(航空総隊司令官等)

第8条 航空総隊司令官、航空支援集団司令官、航空教育集団司令官及び航空開発実験集団司令官(以下「航空総隊司令官等」という。)は、形態管理に関し次の各号に掲げる業務を行うものとする。

(1) 隷下又は管理下の部隊等が行う変更提案等のうち、作戦運用要領等の変更を必要とする変更提案等の総括に関すること。

(2) 航空幕僚長及び補給本部長に対する変更提案等に関すること。

(3) 補給本部長が実施する形態管理の支援に関すること。

(補給本部長)

第9条 補給本部長は、形態管理に関し次の各号に掲げる業務を行うものとする(航空幕僚長の所掌に属するものを除く。)。

(1) 製造取得段階及び運用段階における形態管理に関すること。

(2) 形態管理実施要領の策定に関すること。

(3) 関係部隊等に対する形態管理の技術的支援に関すること。

(4) 製造業者等に対する形態管理の指導及び調整に関すること。

(5) 資料及びデータの一元的管理に関すること。

(部隊等の長)

第10条 部隊等の長(航空総隊司令官等及び補給本部長を除く。)は、形態管理に関し次の各号に掲げる業務を行うものとする。

(1) 保有する兵器システムの形態の現況の把握に関すること。

(2) 航空幕僚長、航空総隊司令官等又は補給本部長に対する変更提案等に関すること。

(3) 補給本部長が実施する形態管理の支援に関すること。

第3章 形態管理の実施

第1節 形態の識別

(開発段階の基本形態)

第11条 開発して取得する兵器システムについては、技術開発要求の中で技術研究開発の間に実施する形態管理を要求し、当該兵器システムに係る基本形態に必要な事項を設定するものとする。

(製造取得段階及び運用段階の基本形態)

第12条 製造取得段階及び運用段階の基本形態は、開発して取得する兵器システム及びライセンス生産の兵器システムについては、原則として量産初号機の個別仕様書に基づく形態を基本形態とし、市販品及びFMSで取得する兵器システムについては、原則として初号機納入時の形態を基本形態とする。

(形態管理品目の選定基準)

第13条 補給本部長は、第9条に規定する所掌に応じ、次に掲げる基準により形態管理品目を選定するものとする。

(1) 兵器システムの基本的な機能及び性能に影響のあるもの

(2) 安全性に重大な影響のあるもの

(3) 技術的又は運用上変更の可能性の高いもの

(4) 他の兵器システムのインターフェイスの度合いが高いもの

(5) 陸上自衛隊、海上自衛隊又は外国軍隊の形態管理品目と合致させる必要のあるもの

(6) 前各号に掲げるもののほか特に形態管理上必要と考えられるもの

(形態の識別)

第14条 形態の識別は、識別番号及び形態文書を設定して行う。

  形態文書の維持管理は、関連規則等により実施するものとする。

第2節 形態の変更管理

(形態の変更管理)

第15条 形態の変更管理は、関連規則等の定めるところによるものとし、次の各号に掲げる事項を考慮して、実施するものとする。

(1) 運用方法及び運用上の要求

(2) 技術上の進歩に基づく機能及び性能

(3) 変更内容とコストの妥当性

(4) インターフェイス又は互換性の確保

(5) 後方支援上の要求

(6) 不具合の是正等

(変更管理等の処理組織)

第16条 航空幕僚長、航空総隊司令官及び補給本部長は、全般調整及び変更管理等の処理のため必要により運用、後方支援及び技術に関係する部隊等の要員からなる形態管理会議等を設けることができる。

第3節 形態の把握

(形態の把握)

第17条 形態の把握は、兵器システムの特性を踏まえ、運用と後方相互間における形態の把握態勢を確立して、次の各号に掲げる事項について監視、追跡、記録等を行って効率的に実施するものとする。

(1) 開発段階から運用段階の各形態の現況

(2) 基本形態からの変更状況

(3) 変更提案等の処置状況

(4) 変更に伴う関連事項の処置状況

(5) 前各号に掲げるもののほか必要な事項

(形態の現況記録の活用等)

第18条 補給本部長は、形態の現況記録を運用、後方支援及び技術に関係する部隊等に適時に通知する。

2 補給本部長及び関係する部隊等の長は、前項の現況記録を相互に業務運営に活用するものとする。

附 則

1 この達は、平成元年4月1日から施行する。

2 この達の施行の際、現に実施中の兵器システムの形態管理については、別に定めがあるもののほか、この達の定めるところによる。

附 則(平成3年4月25日航空自衛隊連勢20号抄)

1 この達は、平成3年5月1日から施行する。

附 則(平成12年12月11日航空自衛隊連勢53号)

この達は、平成13年1月6日から施行する。